2016年上期(1-6月)発売のライトノベルまとめ

2016-01-01から2016-06-30の期間に発売されたライトノベルのうち購入した(=読んだ)49冊についてまとめました。

なお読んだライトノベルに関する情報はgithubで管理しています。

github.com

基本情報

まずは基本情報から。

新シリーズの冊数というのは読んだ作品のうちシリーズ1巻目が何冊あったか、ということです。

読んだ作品は有益度(=自分の中でどれだけ盛り上がったか)というスコアを10段階でつけています。

レーベル 読んだ冊数 新シリーズの冊数 有益度10の冊数
ファンタジア文庫 7 3 2
MF文庫J 7 3 3
GA文庫 7 2 3
角川スニーカー文庫 5 2 1
講談社ラノベ文庫 5 4 1
ガガガ文庫 5 1 4
ダッシュエックス文庫 4 4 1
電撃文庫 3 2 0
ファミ通文庫 2 1 1
ハヤカワ文庫JA 1 1 1
NOVEL 0 1 1 0
HJ文庫 1 1 1
GAノベル 1 1 1

ファンタジア文庫MF文庫JGA文庫の冊数が多いですが、読んでいるシリーズの新刊だから買っているという場合が多く、新シリーズの冊数はそこそこです。

一方で講談社ラノベ文庫ダッシュエックス文庫は新シリーズの冊数が多く、2016年上期で注目のレーベルであったといえます。

ガガガ文庫は新シリーズの冊数が少ないにも関わらず、有益度10の冊数が(5冊中)4冊もあります。一般に、有益度の高い作品は一部の読者に強く刺さる反面、広く受け入れられる作風ではない場合が多いです。従ってよく打ち切られます。しかしガガガ文庫はそうした尖った作品も大切にしていてあまり打ち切りが発生しません。非常に素晴らしいレーベルであるといえます。

長期シリーズ

有益な作品は前述のとおり打ち切られやすいのですが、奇跡的に長期シリーズ化したものがあります。

個人的な感覚としてはほとんどが2巻で打ち切り。4巻まで続けば大勝利。5巻以上になったら安心(打ち切りの心配がない)。という感じです。

ここでは5巻以上続いている作品をリストアップしてみました。

作品名 レーベル 現在の最新刊 アニメ化
緋弾のアリア MF文庫J 22
精霊使いの剣舞 MF文庫J 15
銃皇無尽のファフニール 講談社ラノベ文庫 11
最弱無敗の神装機竜 GA文庫 9
世界の終わりの世界録 MF文庫J 7 ×
不戦無敵の影殺師 ガガガ文庫 7(完結) ×

タイトルがいずれもテンプレ的であるのが印象深い。そしてMF文庫Jの強さが目を引きます。またアニメ化している作品が多いです。

世界の終わりの世界録もドラマCDが出ていますし、もしかしたらアニメ化するのではないでしょうか。

不戦無敵の影殺師は7巻で無事完結しました。非常に尖った作風なのでアニメ化は難しそうですが、このような作品を無事完結までもっていった森田先生およびにガガガ文庫はさすが、という感じです。

長期シリーズになるとネタが尽きるのではという心配もあるかもしれませんが、さすがに長期シリーズ化するだけあって非常に懐が深く、むしろ打ち切りの心配がなくなったことで有益な要素をどんどん投入してきている印象です。

新シリーズ

最後に特に今注目すべき新シリーズについて紹介していきます。有益度10の作品から、特にオススメしたい3作品をピックアップしました。

シリーズといいつつ、1冊で完結の作品もいくつか混ざっています。

アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女(ファンタジア文庫

ファンタジア文庫、期待の新シリーズです。

暗殺者の主人公(超強い)が、落ちこぼれのお嬢様を育成するという、ファンタジア文庫で最近流行っている育成ものというやつです。作風は若干女性向けという印象で、むしろお嬢様が主人公なのでは、というくらいお嬢様視点なのでよいです。またお嬢様と妹の間に存在するかすかな百合性も見逃せません。

これだけ有益だと打ち切りの危険性がありそうなのですが、何故か人気が出ているらしく順調に巻を重ねており3巻も発売が決定しているようです。

ノノノ・ワールドエンド(ハヤカワ文庫JA

明らかに有益な百合作品です。

滅びを目前にした、霧に包まれた世界で主人公の少女は一人の少女と出会い旅をする、という世界観がたまりません。1冊完結の完成度の高い名作だと思います。

著者は銃皇無尽のファフニールで有名なツカサ先生です。

異世界とわたし、どっちが好きなの?(MF文庫J

正直、そこまで期待はしていなかったのですが想定外に非常に有益でした。

異世界に興味のある女の子とのラブコメを丁寧かつ簡潔に描いた良作です。派手さはないですが、とにかくドキドキするようなシチュエーションが詰め込まれていて、直球ラブコメもいいものだな、と感じました。

人生に愛が足りないと考えているすべての人にオススメです。本作を読み終えたあなたなら、異世界と"わたし"、どっちが好きなのかは自明ですよね?(証明は読者の練習問題とする)