ロックマンを1から11までクリアしたので感想を書いておきます。
個人的には1,4,5,7,11が好きです。特に11がよかった。
ロックマン1
1作目にしてすでに完成されています。
難しい場所も解法がわかれば安定して突破できる。とても考えて作られている印象でした。
E缶(全回復アイテム)はありませんが、逆に言うとE缶がなくても無理なくクリアできるようになっています。
ロックマン2
おそらく最も有名な作品。
E缶、8人のボス、ワイリーステージの構成など、この作品で登場した新要素は後のシリーズでも消えずに残っていることからも、シリーズの基礎になった作品だということがわかります。
2も解法がわかれば安定して突破できる作りなので、結構簡単にクリアできました。
E缶が登場したものの、上限は4つでゲームオーバーで消滅するせいか、なくてもクリアしやすい難易度でした。
問題点として、特定の武器がないと倒せないボスが登場してしまったことです。
このためエネルギーが尽きたら自害を繰り返さないといけないのは大きなマイナスポイント。
ロックマン3
印象的なBGMが多い作品。ステージ開始時のBGMがはじめて変わった作品でもあります。
ラッシュジェットがラッシュマリンの上位互換ともいえる超性能だったり、ドクロボット編が難しすぎて、その後のワイリーステージが拍子抜けだったり、調整の甘さが目立ちます。
解法がわかれば安定して突破できる、といえないステージ構成も目立ちました。一方で本作からは死んでもE缶を持ち越せる上に上限が9個になったためE缶ゴリ押しができるようになっています。そういう意味では難易度は低いといえるかもしれません。
本作の最大の問題点はラッシュジェットがないと詰む箇所が複数ある点です。2にもあった自害するしかない状況がさらに悪化しています。
ロックマン4
はじめてワイリー以外の敵が相手。OPも過去作の内容がおさらいされており、新たなスタートを切った感のある作品。
結局ワイリーが黒幕だったので、ボスはワイリーでないといけない(ついでに土下座しないといけない)という呪いを生んでしまった作品ともいえるかもしれません。
特殊武器が高水準でバランスが取れているのが最大の見どころ。チャージショットという強化ロックバスターが登場したにも関わらず、きちんと存在感を持った特殊武器が揃っているのはさすが。
1から純粋に「進化した」といっていい作品だと思います。
ロックマン5
4で完成された感のあるロックマンですが、そのせいか本作は新しめの要素が多い。
難易度は低めで、もちろんE缶ゴリ押しもできるので初心者向けと言えるかも。
重力反転や宇宙空間、水上バイクなど面白いステージギミックがあり、特殊武器も(使いやすいかどうかは置いておいて)変わったものが多い。チャージショットがシリーズ最強とも言える性能なので特殊武器が埋もれがちですが、逆に使わなくてもいける難易度なので気楽に使いまくっていました。
BGMも前作までのかっこいい路線からちょっと変わっていて、バラエティに富んでいます。ステージ開始時のBGMも独自のものです。個人的には結構好き。
ロックマン6
FC最後のロックマン。
特殊武器の性能が全体的によくなっていたり、5からの改善が随所に見られます。
ステージ開始時に攻撃や防御などのステータス的なものが表示されるのも面白い。
本作ではコイルやジェットといったサポート系武器が廃止され、代わりにパワーロックマン、ジェットロックマンという特殊形態が導入されました。この特殊形態はエネルギー消費がないので、3から登場していた「エネルギーが尽きて詰む」という状況がなくなっています。これは大きな改善ポイント。
ロックマン7
ネジというアイテムを集めることでアイテムと交換できる新システムが導入されました。
ネジさえあればアイテムの調達に困らないので、これはいいシステムです。アイテムの入手が容易になった一方でE缶の上限が4に戻るなど、バランス調整も行われています。
ワイリーステージも1ステージ終わるごとに状況が保存できるようになっています。これはいい改善点。
6まで続いていた基本システム面がブラッシュアップされたので、かなり遊びやすく、いい作品だと思いました。
ラッシュサーチという、ステージでアイテムを見つけられる新システムが導入されましたが、これは単純に面倒なだけという印象。8でさっそく廃止されているので不評だったのでしょうか。サーチで見つかるアイテムはネジで買えるので面倒なら使わなければいいのですが、そんなの調べないとわからないというので大きなマイナスポイントですね。
他にも戦闘前に会話デモが発生するので再戦時に鬱陶しいなど、「作り手が入れたいものをどんどん入れた結果、微妙なことになっている」というこの時期のゲームにありがちな罠に陥っているという印象もありました。
ロックマン8
こちらは唯一PSで発売された作品。PSになったことでボイスやアニメパートが追加されています。
武器はどれも強力で、死ぬたびに武器エネルギーが全回復するので気兼ねなく使える、武器の使用回数が数字で表示される、など武器周りはかなり使いやすくなっています。また、7で導入された新システムまわりも引き継いでいます。
E缶が廃止されましたが、その一方でボスはきちんと考えれば無理なく倒していける調整がされています。
ここだけ見るといい作品なのですが、大きな問題が。
ステージの途中で謎のシューティングゲーム、謎のスノボーゲームがあります。しかも後者はかなりの高難易度。このゲームで最も難しい要素となっています。
これらの謎要素がゲームで大きなウェイトを占めるため、せっかく通常のゲームパートがよくできているのにそれを体感する機会があまりない。残念です。
ロックマン9
急にFC風に戻ってしまった謎の作品。
2のオマージュのような印象を受けるものの、2のように解法がわかれば突破できるということもなく理不尽に難しい。ロックマンもスライディング、チャージショットが使えなくなっています。なぜ…。
とにかく即死地帯が多く、それがこの作品の最大の特徴。最大の特徴がプレイヤーにストレスを与える内容というのがかなりだめです。
操作性もあまりよくなく、これもマイナスポイント。
特殊武器のバランスがよい、ボス戦のバランスがよい、というよさもあるのですが、本作の死因はほぼ即死地帯なのでいい部分が完全に埋もれてしまっている感。
先にも書きましたが、本作ならではという要素が「即死地帯の多さ」だけなのが一番の問題です。
クリア後にブルースが選択できるのは一応特徴と言えるかも。どうせならステージ中でも切り替えられるようにして、そこでゲーム性を出したらよかったと思うのですが。
ロックマン10
9に引き続きのFC風作品。
操作性の改善や即死地帯の低減、難易度の選択など9の問題点が大幅に改善されている印象。
一方で本作ならではという要素がないので、即死地帯というマイナスの特徴も消えた結果、無の作品になってしまった感があります。
最初からブルースが選べるのと、クリア後にフォルテも選べるのはいい点と言えるかも(キャラ選択できるのも9で既出でしょと言われればそれまで)。
ロックマン11
10から期間をおいての新作。
さまざまな面で現代のゲームといっていい内容になっており、ロックマン最新作として申し分ない出来です。
過去作のいい点は軒並み採用されており、新しく導入されたギアシステムはかなり面白いものとなっています。
とくにスピードギアはロックマン・敵の動きをスローにできるため、戦闘が有利になるだけでなく即死地帯の突破にも使えます。
9では理不尽に死ぬだけだった即死地帯に、「このタイミングでギアを使えば抜けられる」といった新しい戦略性を付加しています。
9の問題点を元に11でギアシステムが誕生したのだとすれば、9の存在にも大きな意味があったといえそう(実際のところはどうなのかは知りませんが)。