エルデンリングをクリアしました。
購入に至るまで
私はアクションゲームが苦手で、ゲームは専らRPGをやる人です。
どのくらいアクションが苦手かというと、RPGの途中に出てくるミニゲームで詰まって先に進めなくなることがあるレベルです。
過去に独力でクリアしたことのあるアクションゲームは多分、FCの「星のカービィ 夢の泉の物語」くらいです(忘れているだけで他にもあるかもですが)。
ときどき苦手を克服したくてアクションゲームを買うのですが、買ってすぐ積んでしまったものばかり。
最近ではツイッターのフォロワーに感化されてSEKIROを買いましたが、まもなく積みゲーの仲間入りしてしまいました。
そして今年。
またもフォロワーの影響でエルデンリングに興味を持ちました。
しかし、ここで何も考えずエルデンリングを購入したのでは積みゲーとなることは明らかです。
そこで、まずはSEKIROを引っ張り出してきました。ある程度SEKIROを進めて「これならやれる」という感触を掴んだ時点でエルデンリングを購入しようという計画です。
はたしてSEKIROで鬼形部を倒し、火牛で詰まったあたりで「もういいだろう」という気持ちになってエルデンリングを購入しました。
ハードはPS4で、PS Plusは未加入(ネットワーク機能を使えない)です。
ゲームの進め方
本作は自由度の高いゲームです。寄り道しようと思えばいくらでもできます。
しかし私にとっては積みゲー化するリスクがあったので、とにかくメインストーリーを追うような進め方をしました。詰まった時点で寄り道をする方針です。
ゴッドフレイのところにきた時点で一度データが消える事件があり、やり直しを余儀なくされました。ここまで60時間くらいです。
やり直して火の巨人まで10時間くらいで到達しました。レベルは確か56だったはず。圧倒的に時間が短縮されていて自身のスキル向上を感じました。
しかし火の巨人が倒せずに、ここから長い寄り道の旅が始まりました。結局50時間くらい寄り道をし、リムグレイブ、リエーニエ、ケイリッドあたりのダンジョンは軒並みクリアしてしまいました。レベル91でなんとか巨人撃破。
その後は順調に進みましたが、ラスボスのエルデの獣でまたも行き詰まり。先にマレニアを倒して戻ってきたらあっさり獣を倒せてしまいEND。
レベルは143。エンディングは星の世紀でした。総プレイ100時間(やり直しも含めると160時間)。
アルター高原や禁域などイベント未消化の地域は結構残っています。
キャラメイク
何も考えず素性は「星見」、体型は「ほっそり(≒女性)」にしました。
RPGでは魔法系キャラ、女性主人公が好きだったからです。
性能的な部分だと、どれが自分にあっているかは使ってみないとわからないので、だめだったらやり直すかくらいの気持ちでした。結果的に星見(というか純魔というビルドスタイル)が自分にあっていて、快適に遊ぶことができました。
他の設定はデフォルトです。形見もなし(やり直しのときは、さすがに「なし」はメリットがないと気づいたので牙鬼インプの遺灰を持たせました)。
攻略
とにかく自分はアクションゲーム素人だという自覚がありました。
なので観測したこと、思ったことを逐一ツイートしていきました。
自分の頭を整理するためにやったのですが、結果的に有識者からも助言をたくさんいただくことができました。ありがたい。
また、ステータスの意味など疑問に思った点は軽率にぐぐって解決していきました。頑張ればゲーム内で検証することもできたのかもしれませんが、それで膨大な時間を使ってしまい結果積みゲーになるのはもったいないと感じたからです。
本作は人気のゲームということもあって、攻略情報や動画が充実しています。ぐぐれば大抵のことは解決できました。
そういう意味で、「流行っている」ことに助けられた面は大きいです。旬のタイミングで遊んでよかった。
育成方針
界隈で純魔と呼ばれているらしいビルドをしました。
最低限の生命力と精神力を確保したら、あとは知力に全振りでした。最終的には生命力40、精神力30、知力96になりました(サブウェポンとして名刀月隠を使っていたので、条件となる筋力と技量もわずかに上げています)。
自分に集中力がない自覚があったので、ボス戦は高火力で短期決戦する方針でした。
また生命力は、どうせボスの攻撃を2発は耐えられないので一撃を耐えられる程度までしか上げませんでした。
装備など
武器
左手にメイン杖を持たせていました。中盤までは隕石の杖、後半は学院の輝石杖です。
右手は白兵用に名刀月隠、魔術強化用に喪失の杖、隕石の杖、カーリアの輝石杖を使う魔術に応じて使い分けていました。
防具
中盤までは初期装備のまま。後半はラニ装備でした。
攻撃を受けるリスクが大きい戦い(火の巨人、アレクトー、マレニア)では全裸にしていました。
タリスマン
魔術強化系やダメージカット系を状況に応じて使っていました。
霊薬の聖杯瓶
緑湧きの結晶雫と魔力纏いの割れ雫の組み合わせを一番多く使いました。
魔術
雑魚には輝石のつぶて(途中から大つぶてに乗り換え)。
大半のボスには岩石弾。
こちらの行動に反応しやすい敵(ゴッドフレイやラダゴンなど)には夜の彗星。
巨大な敵(竜や巨人)や複数の雑魚相手にはアデューラの月の剣。
この4つを使い分けていました。
他には星灯りが好きでよく使っていました。松明でも代用できますが、魔術で作った明かりというのが雰囲気が出ていて好きでした。
遺灰
牙鬼インプ(火の巨人まで)→写し身(火の巨人以降)→ティシー(マレニア、エルデの獣)という感じで乗り換えていきました。
ボス
メインストーリー上出てくるボスについて感想を。
例外的に裏ボスのマレニアについても書いています。
初見から撃破までどのくらい苦労したかをC、B、A、Sで評価しています。
マルギット(B)
最初に戦ったボス。ほぼ初期レベルで倒しました。
霊体とNPCをデコイにしつつ、ひたすら輝石のつぶてを投げて倒しました。霊薬は青(FP回復)に全振りしていました。
敵が地面を殴ったときの衝撃波が一撃死レベルの威力であること、ジャンプで回避できること(SEKIROではあまりジャンプ回避することはなかった)に驚きました。
ゴドリック(B)
ボスよりもストームヴィル城の探索が難しかった。
ボスはHPが高くて霊薬を使い切っても倒せないことが何度も。
結局、プレイヤーがデコイとなって霊体とNPCにも積極的にダメージを与えてもらう方針で勝利しました。霊体のおかげで攻撃or回避のどちらかに専念できるのがありがたい。
やり直し時は隕石の杖&岩石弾をすでに持っていたので、パワーで押し切りました。
ラダゴンの赤狼(A)
ボスの直前に祝福がない、ボス部屋が狭い、NPCがいない、とはじめて尽くしのボス戦。非常に苦戦しました。
結局プレイヤースキルが足りなすぎると実感したので、スルーしていた最初のツリーガードと戦って訓練しました。
ツリーガード戦では多くのことを学びました。回避中にボタンを先行入力することで隙を作らずに反撃できる、敵はボタンに反応するのでボタンを押すのはここぞというときだけにする、プレイヤーの死が確定すると棒立ちになることがある(避けようとして食らって死ぬ過程が描画されない)(これはPS4だけかも?)など。
訓練の効果でなんとか撃破できました。もっとも、やり直し時は適当に岩石弾を投げてるだけで勝ててしまいましたが…。
レナルカリアのボスは赤狼もレナラも物理耐性が低いので、物理属性の岩石弾は他の魔術とは比較にならないダメージが出ますね。
レナラ(A)
はじめての第二形態ありのボス。
第一形態で集中力を削られるのが痛かった。
ここで詰まって試行錯誤した結果、隕石の杖、岩石弾、名刀月隠、牙鬼インプあたりの序盤有能セットの存在に気づきました。
第二形態はレナラが霊体を呼びまくるフェイズに入ってから全然攻撃のチャンスがなく苦戦していたのですが、岩石弾を手に入れたらあっさり勝ててしまいました。
竜のツリーガード(A)
こいつだけ、ストーリー上のボスなのにトロフィー落とさないんですよね。
高威力の雷の避け方を覚えるまでが大変だった。後は隙を見て岩石弾。
岩石弾は威力もさることながら、ダウンを取りやすいのが大きいですね。
ゴッドフレイ(A)
ここで試行錯誤しているうちに疲れてしまい、うっかりゲーム終了せずに電源を落としてしまいデータが消えた悲しみのボス戦。
こちらのボタンに過剰に反応してくるのが鬱陶しく、また部屋が狭いため壁際に追い詰められて倒されることが多かった。
またゴッドフレイは攻撃力も高めで一撃死が多かったので、ここではじめて生命力の足りなさを自覚して20まで上げました。
結局霊体は早々に倒されてしまうので、実質ソロで逃げ回りながら隙を見て岩石弾を投げていくスタイルで勝利しました。
岩石弾は出が遅いのでタイミングを間違うと敵の攻撃を受けてしまうため、終わりの方は輝石のつぶてに切り替えてちまちま削っていました。
モーゴット(C)
これまでのボス戦とは打って変わって楽勝でした。
ボス自体は強いとは思うのですが、久々にNPCがいたことや、モーションが慣れ親しんだマルギットの発展形であったことなどの理由でかなり戦いやすかった。
遠巻きに岩石弾を投げてダウンさせるだけの簡単なお仕事です。
火の巨人(S)
完全に詰んで寄り道を余儀なくされました。難易度Sはこいつだけです。
最初はあらゆる攻撃で一撃死するし、こちらの攻撃は通らないしで散々でした。
思えば道中の雑魚敵でも一撃死しまくっていましたし、明らかにレベル不足でした。
モーゴット戦の楽勝ムードから一転。禁域は文字通り「レベルが違う」と感じました。
結果的に、寄り道によって世界観も知ることができてこのゲームをさらに好きになったのでよかったかなと思います。
寄り道のラニイベントで入手したアデューラの月の剣を写し身と2人で振りまくるスタイルで勝利しました。
あと一撃死を避けるために生命力は40まで上げましたが、何より有効だったのは捧闘の盾のタリスマン(HP最大でダメージカット)でした。HPは一撃死を避けるためにしか使っていないので基本的に最大HPは維持できますし、HPを上げるよりカット率を上げたほうが回復薬が有効に使えます。これがローデイルにあるのは「このあとの巨人戦で使ってね」という開発側のメッセージでしょうか。
結局立ち回りどうこうではなく、レベルを上げて物理で殴った感じになってしまった(使ったのは魔術ですが)。
NPCは条件を満たしていなかったので出現しませんでした。
神肌のふたり(A)
世間では評判が悪いボス。個人的には結構楽しかったです。NPC条件は満たせず。
二人いるうちは霊体を出さずに、ソロで。貴種を倒したタイミングで霊体を出して、貴種が復活する前に使徒を一気に倒す。以降、片方だけが生きている状態を維持しつつ倒しました。魔術は輝石の大つぶてを使いました。二人を相手取った戦いなので小回りの効く魔術のほうが使いやすかった。
最初から霊体を出すと、中途半端に二人とも第二形態になってしまうのは罠ですね。
あと使徒のほうが動きが読みやすいので最初は使徒から倒していたのですが、配置的に貴種が前に来ることが多いので諦めて貴種から倒す方針に切り替えました。
貴種のローリングしてくる攻撃は柱の上にいれば安全らしいのですが、私の場合普通に当たってしまって回避方法が結局わかりませんでした。
このゲームで一番達成感のあるボスだったかもしれません。難易度的には巨人のほうが上ですが、あれはつらいだけだった。
マリケス(C)
モーゴット並にさくっと終わってしまった。
動きは素早いのですが、わかりやすい動きをしていたので回避しやすかった。
とにかく回避しつつ、折を見て岩石弾、で勝利です。
耐久力の低いボスは霊体+岩石弾でさくっといけますね。
ホーラルー(C)
これも霊体+岩石弾で。NPC条件は満たしています。
ゴッドフレイのほうは場所が狭い&ボタン過剰反応がきつかったですが、こちらはそんなこともなく大幅に難易度が低下していました。
NPCもいたので負ける要素がなかった。
マレニア(B)
最強と名高い裏ボス。
個人的にはそんなに苦戦しませんでした。結構動きは読みやすかった印象です。攻撃力は高いので道中で入手した竜印の大盾のタリスマンを装備していました。
第一形態は霊体を出さずに夜の彗星をひたすら投げる。水鳥乱舞は頑張って回避(3連撃のうち、2回回避できれば死なない)。ノーダメージ突破も何回かありました。
第二形態はここがデビュー戦の霊体ティシーを召喚。敵がティシーを狙っているなら岩石弾を投げ、こっちを狙ってきたら回避に専念。ゴドリック戦あたりの基本に立ち返った動きで勝利しました。
動きが読みやすいこともあって、やっていて上達が感じられる楽しいボス戦でした。
エルデの獣(A)
巨人に次いで苦戦したボス。
前座のラダゴンがボタンに過剰反応するボスだったので、ここがまずつらい。
そして獣も攻撃が読みにくいわ、とんでもない距離を移動しまくるわ、でとにかくストレスフルなボス戦でした。
あと状態異常が効かないのか、巨大な敵に有効なはずのアデューラの月の剣が決定打にならなかったのも厳しい。
マレニアを倒してから再戦したら、なぜか岩石弾を適当に投げているだけで倒せてしまって拍子抜け。謎ですね。
クリアしての感想
結論から言うと、かなり楽しかったです。当初思っていた以上に好きな作品になりました。
メインストーリーはかなり短めで、任意で遊べる要素が豊富にあるというゲームの構成は私が好きなタイプでした。メインストーリーも祝福の光を追っていけば自然と進められるようになっているので、そこも親切でした。MAPも一見広そうですが、馬があるのであっという間に広範囲を移動できてストレスフリー。
中断してしまっていますが、SEKIROも好きなタイプの作りです。寄り道要素の多寡についてはどちらにもよさがあると思っていて、ただどちらの場合でも基本部分がシンプルかつしっかり作られているか、というのを重視しています。
ボスも理不尽な強さではなく(巨人・獣を除く)、戦ってみて足りていない要素を見つけ出し、それを改善したらクリアできる、というのが達成感があってよかった。
懸念していた「アクションゲームが苦手なので詰んでしまうのでは」という問題については、RPG的な知識でカバーすることで、アクションを頑張らないといけない範囲を絞り込むという方法でクリアできました。「固い敵には固定ダメージが有効」「こちらの行動に反応する敵には無闇に動かない」「HPは一撃死しないラインに持っていくのが最重要」あたりの戦略はRPG的な感覚によるものです。このへんは、エルデンリングがアクション「RPG」であることに救われたかたちでしょうか。
そして多くを語らず、断片的な情報から次第に世界観が見えてくる作風もよかった。私はスクウェア・エニックスのサガシリーズが好きなのですが、それに近い雰囲気を感じました。
欠点としては、寄り道要素のヒントが少ない(攻略情報がないと厳しい)、崖をジャンプする場所(落ちると死)が多すぎ、ポーズができない・バックログがない(重要な会話中に急用が発生すると終わる)、ソフト側でゲーム終了させてから終わらないとデータ破損の可能性がある、文字が小さすぎる(これはSEKIROもそうだった)あたりでしょうか。
クリアはしましたが、未消化のイベントもたくさんありますし、全然違うビルドで遊んでみたいという気持ちもあります。すぐに二周目をやるかはわかりませんが、そのうち二周目をやりたい気持ちでいます。
私は一周ですべてを体験して満足できるゲームより、二周目をやりたくなるゲームのほうが好きです。
そして、エルデンリングは後者でした。